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ドキドキ、ワクワクしながら
新たな挑戦へ「手を伸ばす」。
整備(電気・計装)
主島 彩乃 Ayano Nushijima
機電事業部 計電本部 整備工事部 計電整備室
2018年新卒入社/高校 普通科卒

普通科卒で、ゼロからのスタート。
半年間の新人研修で技術の基礎から学ぶ。

何としても、1番の金賞になりたい――。そう思って入社2年目の今年、社内技術技能競技大会の電気回路制御組立部門に出場しました。学科と技術で難しい課題を競い合った結果は、同期に次ぐ銀賞(2位)でした。ケーブル圧着の幅がミリ単位で定められ、図面通りに配線を綺麗な見栄えに仕上げられるか、安全な作業姿勢かなども審査されます。3時間の制限時間内に終えるだけでも大変でしたが、最後に電源のスイッチをオンにして、正常作動の証しであるランプが点灯した時、「やり切った!」と達成感がありました。学科は電気工事士1種の資格取得を兼ねて勉強し、実技は職場の先輩に丁寧に教わったり、時間が空いた時にケーブル圧着を練習したり。1番になれなかった悔しさはありますが、精一杯努力したことは大きな自信になっています。高校の普通科を卒業した私が、電気科卒の同期と一緒に頑張れたのは、半年間の新人研修で電気系技術の基礎からじっくりと学んだおかげです。不安もありましたが、私のようにゼロから学び始める人の理解度に合わせて講義や実習を進めてくれました。講師を務める班長や職長も話しやすい人ばかりで、一方通行の講義ではなく、私から「分かりません」と言って積極的に教わることもできました。挑戦の舞台である大会にはこれからも出場してぜひ、リベンジを果たしたいですね。金賞は、誰よりも「技術に磨きをかけた証し」ですから。

使われていた電動機を整備し、これからも
長く活躍できる姿に生まれ変わらせる。

磨いた技術は日々、現場でしっかりと発揮できることが大事です。入社以来、モーター整備班で電動機(モーター)の整備を担当しています。加古川製鉄所構内の各工場はもちろん、外販と呼ぶ構外のお客様から依頼を受ける仕事も多いですね。一人で整備できる小サイズから、チェーンブロックで吊り下げて動かし数人で共同作業をする大きなサイズのものまであって、「こんなにいろんなモーターがあるんだ」と、最初は驚きました。引き受けたモーターを作業場で整備し、据付・稼働できる状態にしてお返しするのが、整備作業の流れです。ミーティングで班長から作業工程の指示を受けてから、分解、洗浄し、測定基準値や寸法がモーター仕様の許容範囲内かをチェック。外観の塗装やコイルのワニス処理(保護膜コーティング)もして組立てた後、異常がないか試運転し、最後にもう一度、仕上げ塗装をします。長く使い込まれたモーターほど、錆びが酷く汚れていて、故障もしやすくなっています。不良があれば修理し、汚れも新品同様に綺麗にする。これからも長く活躍できる姿に生まれ変わらせるのは、とてもやりがいあります。外販は構外のお客様の現場へ運搬・据付に行くのですが、構内とはまったく違うものづくりの現場を見ることができるので、とても楽しいですね。自分が整備したモーターを取り付けて、目の前で動き始める瞬間は、何度経験してもドキドキしますし、達成感が湧き上がってきます。

自分ができることで、誰かの力になる。
課題発見・解決力も身に着け、いつか班長に。

モーター整備は力仕事なので、高校時代にソフトボールで鍛えた私でも、パワー不足になりがちです。でも、班長や先輩たちは、いつも笑顔で「いいよ。任せて」と、気さくにサポートしてくれます。ベトナムからの技術実習生も快く手伝ってくれて、本当に嬉しいですね。私も代わりに、彼らが日本語の整備報告書の作成に苦労するのを手伝ったり、日本語検定に向けた勉強相手になったりしています。自分にできることがあれば「力になろう!」と自然体で動き出す職場は、本当に働きやすくていい雰囲気です。今の目標は、いつか班長になることです。計電整備室には女性の班長がいて、その姿がとても格好いいし、頼もしいんです。自分が班長になる時のために、苦労することや仕事の任せ方を教わることもあります。班員が率先してどう動けば班長として嬉しいかを知って、まず自分がそんな姿になっていこうと。それに、前向きに自分から「やります!」と言い出した方が、技術も身に着きやすいと思っています。電気系の資格も取得しながら、モーター整備班だけでなくいろんな班を経験して、自分で課題を発見し解決できる力を身に着けていきたいと思っています。どんな仕事にもチャレンジマインドを持ち、しっかりと新たな挑戦へ手を伸ばしていく。それがこれからも、私の変わらぬモットーです。

My Decision
入社の決め手

就職か、ウエディングプランナーになる道を目指すか。進路を迷う私に、神鋼EN&Mで働く知人が「資格も取得できて、いろんなことに挑戦できるよ」と教えてくれたんです。地元で働きたい想いもあって、両親に負担をかけずに自立しようと入社を決めました。高校ではソフトボール部で全国大会にも出場し、身体を動かすことが大好きな私には、汗をかく現場仕事が合っているなと実感しています。普通科出身でも、技術の仕事を選んで良かったと思いますね。それと福利厚生が手厚く、長く働き続けられる職場環境も魅力です。私自身、仕事が終わった後は週3回、体を動かしにジムに通ったりしていますし、結婚・出産した女性の先輩が育児休暇をしっかり取得しているのも心強いですね。これからも仕事を頑張って、長期休暇の際には海外旅行にももっと行きたいなと思っています。

The Spirit
この仕事の真髄

あきらめずに、挑戦し続けることですね。入社直後の現場実習で、電動機の中に身体を折り曲げて入って、狭い空間で診断する姿を見た時は正直、びっくりしました。今は自分がその作業をしているんですが(笑)。職場のみんなは、「女性だから、無理しなくていいよ」と優しく気づかってくれますが、むしろ「楽しいから、やらせて!」と。とにかく、新しいことにどんどん挑戦したい。見ているだけでは覚えられませんし、自分が経験していないことは将来、後輩にもしっかりと伝えられませんから。やったことのないことに挑戦するドキドキと、まだ見たことのないものづくりの現場を知るワクワク。そんな感覚を一つずつ味わっていけるのも、この仕事の魅力です。